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福島からの発信

地域の人財づくりで東日本国際大、いわき短大、いわき市がプロジェクト

学校法人昌平黌が運営する東日本国際大、いわき短大は、いわき市との「地域中核人財共創プロジェクト」をスタートさせた。
 両者は2007(平成19)年、連携協力に関する協定書を締結しており、今回は東日本大震災からの復興を後押しする人財養成のための新たなプロジェクト。こうした市との連携協定を基盤にした第2ステージとして、3つのCの「Community(地域)」「Core human resources(中核人財)」「Co-creation(共創)」を基本コンセプトに、地域一体で地域の未来を担う中核となる人財を育成する。
 具体的事業の中身は、市長ら行政リーダーによる「復興学」の市民公開講義を通して、来年にもスタートする「課題基盤型学習(いわきアクションプロジェクト)」(仮称)の取り組みを進める。将来は公務員など公共サービス分野で働きたい、被災地の復興に取り組みたい、地域で社会貢献活動をしたいといった希望を持つ学生を対象に、地域課題を実地で調査・研究する。その際、市役所の関連部門の職員のサポートを得ながら未来性と実効力のある政策提言の立案に取り組んでいく。
 市のグローカルな発展を目的にした調査・研究を行い、インバウンド発信、シティーセールス、外国人留学生の定着促進などの実践的研究に当たる。留学生が「いわき国際アンバサダー〈いわきを世界に魅せ隊〉」(仮称)として、アジア各国に対して多言語でいわきの魅力の情報発信に取り組む。さらに地方創生推進事業「ふくしまの未来を担う地域循環型人材育成の展開」の一環として、市の協力を得て大学のインターンシップを拡充。福島県で求められる人材の育成や定着を進める。
 これと並行して、学生が市のまちづくり事業やボランティア活動に積極的に参加する取り組みも進める。
 第3ステージは、自治体、経済界、教育機関などが一体となった「グローカル人財共創コンソーシアム(仮称)」の構築を目指す。
 第4ステージでは、いわき市が世界に開かれたラーニングソサエティ(生涯学習社会)のキャンパスとなるグローカル人財共創都市の実現を図っていく。
 記者発表が8月10日、東日本国際大であり、プロジェクトの概要が説明された。緑川浩司昌平黌理事長が「念願だった中核人財プロジェクトのスタートが切れた。いわき市の協力を受けながらともに人財を輩出させていきたい」、吉村作治東日本国際大学長は「eラーニングなどの様々な取り組みを通して取り組んでいきたい」、清水敏男市長は「復興へ向けてはハード面だけでなく、人財を育てることが大事。全面協力させていただきたい」とそれぞれあいさつした。
 清水市長へは客員教授が委嘱された。

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