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タイの青少年が日本語研修 東日本国際大の受け入れで文化交流

いわき市の学校法人昌平黌・東日本国際大学は、タイの青少年の日本語研修の受け入れ先となり、日本とタイ交流の橋渡しを務めることになった。
 タイの青少年に日本語学習と日本文化交流体験を通し、友好を図りながら人材育成につなげようという狙い。タイ王国主催で、海外との文化交流や留学支援などを進める民間ボランティア団体のカインド・エンジェル・アソシエーションが仲介、東日本国際大が今回受け入れ先となった。
 タイでは日本留学は米英留学に次ぐステイタス国になっているが、最近は日本がトップの人気国になっている。年間の留学希望者はタイ全土から2000人に上るという。タイの高校では日本語の授業履修を実施している学校も多い。
 こうした人気の要因は、2年前にスタートしたタイ国政府の日本企業新誘致政策も日本人気に拍車をかけている背景がある。
 一方で、現地での日本の大学の説明会に参加できる学生は一部に限り、裕福層が多い。日本語を学ぶ留学情報は地方までには程遠い状況にある。
 タイ語と日本語の壁も厚く、文化・経済交流のネックになっている一面がある。このため、こうした日本語研修と文化交流を若年層から早いうちに進めることで、将来はわが国の介護医療への貢献や旅行者増加への期待もある。
 日本と同じく、タイ社会は2026年には急激な高齢社会を迎えるという。
 いわき市入りしたタイの青少年研修生は、10歳の小学4年生から20代までの36人。夏休みを利用して訪れた。
 開講式は13日、東日本国際大であった。
カインド・エンジェル・アソシエーション・ジャパンの川上隆弘代表がこれからの日程・概要を説明した後、招聘の御礼としてカインド・エンジェル・アソシエーションのヌチャリー・プリンセンシリ理事長があいさつ、これに対して緑川浩司昌平黌理事長が「夢のある人を応援していきたい。お互いの目標も一致しており、ぜひ協力させていただきたい」などと歓迎のあいさつを述べた。いわき市の上遠野洋一副市長が祝辞を述べた。市は文化交流などを図りながらタイからの訪問者増加につなげたいとしている。
 タイ青少年研修生を代表してマワダ・サレさんが研修に先立ち元気に宣誓した。
 研修生たちはこの後、27日にわたって日本語を研修し、雪を体験する県内見学旅行やいわき市のスパリゾート・ハワイアンズやアクアマリンふくしま、ワンダーファーム、夕月かまぼこ工場、日産工場、アルパイン工場見学、桜まつりへの参加、茶道や着物体験、会津若松市の鶴ヶ城見学、東日本大震災記録展示見学などを予定している。
 研修期間は3月11日から4月30日まで。
                           (2017・3・14)

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