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コラム・筆は一本也

「いつものその場しのぎ」

東京電力福島第一原発が立地し、今も1万人余りの全住民が避難する大熊町で、11日から初の特例宿泊が始まった。「(旧盆に)一週間ゆっくりできるのでうれしい」と町民の一人は話す。線量計などを受け取って、16日までの地元滞在だ。「町民の帰還に向けた第一歩」と町当局はとらえるが、状況はそんなに甘くない。
 
▼避難指示解除準備、居住制限の両区域での初の特例宿泊だが、決定し許可を出したのは政府の原子力災害現地対策本部らしい。事前に13世帯40人から申し込みがあった。この数からもたった13世帯40人という感は拭えない。住民のたっての希望なのか、政府の斟酌の末の判断なのかは分からない。宿泊する子どもは一人もいないようだ。
 
▼一方、同じ全町避難が続く富岡町。政府が避難指示解除を判断するための準備宿泊を21日から開始する意向を示したことを巡り、富岡町長は10日、彼岸時期の9月中旬の実施が適当との考えを示した。議会などで「追加除染が2割にとどまる中で時期尚早」との意見が多かったためだ。いずれにしても政府の強い関与をひしひしと感じざるを得ない。
 
▼福島原発事故から5年が過ぎ、「もういいだろう」と言ったような安易な判断としか思えない。相変わらずの机上のプランであり、再稼働の判断もその辺りから来ているのではないか。村田光平・元駐スイス大使が語ったことを思い出す。「福島事故が世界に示したことは、原発事故はひとつの国家、あるいは電力会社では解決できないこと」だと。
 
▼村田氏はこうも続ける。「いまだ避難生活を強いられている14万人の方々の苦しみに、想像力を働かせてほしいということです…」。そんな至極当然な思いを真剣に受け止める政治家や官僚、電力会社員が果して今、何人いるだろうか。「被災者に寄り添って」などと、いとも簡単にその場しのぎで言ってほしくない。【傍若無人】
                              (2016・8・11)

 

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