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コラム・筆は一本也

「平和を背負う」

自らも被ばく者だった詩人の峠三吉。旧高商在学時から詩作にいそしみ、被ばくによる病気は峠を生涯苦しめたという。「悪の原爆」の詩作を残し、終戦から8年後の36歳で没した。峠の「原爆詩集」は原爆の惨状を描いた生々しい作が多い。出版社が発売禁止を恐れてすべて発売拒否したというエピソードもある。
 
▼あの閃光が忘れえようか 瞬時に街頭の三万は消え 押しつぶされた暗闇の底で 五万の悲鳴は絶え
 
▼渦巻くきいろい煙がうすれると ビルディングは裂け、橋は崩れ 満員電車はそのまま焦げ 涯しない瓦礫と燃えさしの堆積であった広島 やがてボロ切れのような皮膚を垂れた 両手を胸に くずれた脳漿を踏み 焼け焦げた布を腰にまとって 泣きながら群れ歩いた裸体の行列
 
▼石地蔵のように散乱した練兵場の屍体 つながれた筏へ這いより折り重なった河岸の群れも 灼けつく日ざしの下でしだいに屍体とかわり 夕空をつく火光の中に 下敷きのまま生きていた母や弟や町のあたりも 焼けうつり
 
▼…兵器廠の糞尿のうえに のがれ横たわった女学生らの 太鼓腹の、片目つぶれの、半身あかむけの、 誰がたれとも分からぬ一群の上に朝日がさせば すでに動くものもなく 異臭のよどんだなかで 金ダライにとぶ蝿の羽音だけ
 
▼三十万の全市をしめた あの静寂が忘れえようか そのしずけさの中で 帰らなかった妻や子のしろい眼窩が 俺たちの心魂をたち割って 込めたねがいを 忘れえようか!(
詩集「八月六日」より
 
▼きょう広島は被爆71年を迎えた。被爆者健康手帳を持つ人は約17万4000人。被爆者の平均年齢は80歳を超える。終戦、被爆から100年を迎えるにはあと29年。筆者などはすでに鬼籍に入っている可能性もあるが、毎年毎年、一日一日を平和への礎としたい。知人がSNSでこんなのことを発信していた。「わっしょい」の意味は、「和を背負う」という説がある。夏祭り真っ盛り。みんなで「祭りだ、わっしょい」と、平和を背負っていきたい。【平和太郎】
                          (2016・8・6)

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