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コラム・筆は一本也

「石棺か再稼働か」

単に国語能力だけの問題だろうか。東京電力福島第一原発の廃炉に向けた戦略プランで唐突に出た「石棺」の2文字。今から30年前のチェルノブイリ原発事故で溶け落ちた核燃料(燃料デブリ)を閉じ込めるため採用された手法だが、世界中に知れわたったこの石棺方式。文字通り石の棺という負の遺産を象徴する言葉である。まさしく溶け落ちた核燃料を取り出さず、原子炉建屋をコンクリートで覆ってしまう。
 
▼石棺という言葉のみだけでなく、その方式の選択肢もあり得ることに福島県民は敏感に反応し、知事をはじめ避難区域自治体の首長らは猛反発した。出どころの原子力損害賠償・廃炉等支援機構の理事長は「石棺を検討する可能性があるかのような誤解を招く表現があった」と釈明した。国が修正を指示する異例の事態に発展した石棺方式は、プランを作った機構側の国語能力という問題に終止してよいのか。
 
▼40年、50年後にも必ず廃炉にし、失われた故郷を取り戻す。その初志に異論はないが、例え受け入れ難い現実であっても冷静に判断しなくてはならないのではないか。なぜなら人類が初めて携わる暗中模索の廃炉作業だからだ。今後も手探りの状態が続く中で、一定の結論を出せるわけがない。むしろ廃炉の選択肢を狭めることの弊害があるのではないか。一点に決めつけず、多方面からの廃炉を考えてもよいのではないか。
 
▼石棺の意味は福島県の復興を諦め、負の遺産として放置されることになるという意見が多くある。今回の経緯は、プランにある「内部状況に応じて柔軟に見直しを図ることが適切」との一文が方針変更への含みとも取られたという。チェルノブイリ原発の石棺は老朽化が問題となっている。確かに問題を先送りするこの手法は疑問だ。原発を次々と再稼働させる行為。これこそ疑問どころか論外の手法だろう。【平々凡々】
                           (2016・7・23)

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