ベストセラー「もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら」の作者で知られる、作家岩崎夏海さんを迎えた講演会が２８日、いわき市文化センターで開かれた。

いわきのまちをきれいにする市民総ぐるみ運動３０周年を記念した講演会。

岩崎さんはベストセラー本をもじり、「もし総ぐるみ運動のリーダーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら」～美化活動をもっと身近にするためにできること～と題して講演。

岩崎さんは、あるお母さんたちのおせっかいを引き合いにし、「まずは人とかかわりたいと欲する行動が求められる」と述べ、社会奉仕など身近にできることの大切さを説いた。

変化する社会構造にも話が及んだ。「スピーディーに欠けるピラミッド型の呪縛（ばく）から離れ、これからは（情報が最初に飛び込んでくる）現場が判断する時代」と言い、さらに「知識社会が進めば、ボランティアでなければ解決できないことが増えてくる」と強調した。最後に「自分たちが主役になるという行動が、新しい社会を築く明るい希望となる」と被災地を励ました。

いわきのまちをきれいにする市民総ぐるみ運動推進本部主催、県クリーンふくしま運動推進協議会が共催した。講演に先立ち、総ぐるみ運動優良団体の表彰も行われた。
　
　【写真：講演する岩崎さん㊤と大勢の市民が聴講した記念講演会】