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コラム・筆は一本也

「秋に早変わり」

このところ東日本から西日本にかけて、まるで梅雨入りしたような雨の日が続いている。秋の初めに降り続く雨を秋の長雨、秋雨(あきさめ)、あるいは秋霖(しゅうりん)とも呼ぶ。前線や上空の寒気の影響もあるが、処暑も過ぎるとさすがに吹き抜ける風に寒ささえも感じる。ついこの間までのセミの音から、代わりにスズムシなどの声が秋の訪れを告げるのも間近。一方で原発事故を契機に姿が見えなくなったトンボが激減しているのは何とも寂しい。華麗に飛び回っていたツバメもふるさとの南の国に旅立った。ようやく猛暑ともお別れかと思うと、身勝手なもので夏の日差しが妙に恋しくなったりする。
 
▼秋の訪れを実感させるものに街路樹がある。ヴェルレ-ヌの詩「落葉」や、ジャズやシャンソンの「枯葉」を思い出す人も多いだろう。ませ始めた中学の時に覚えた詩の落葉だが、何故かいまだに覚えている。「秋の日のヴィオロンのためいきの身にしみて…」。ジャズのスタンダードナンバー「枯葉」もよく聴いた。あらためて街路樹に目をやれば、若い木々は驚くほど黄身を増している。高原をドライブすれば秋の七草の一つハギが美しい花を咲かせて秋風に身を左右上下に揺らしている。紅紫や白色のまるでチョウのような優雅な花は心を癒してくれる。
 
▼仙台市はハギの名所として知られ、宮城県の花や仙台市の花としても有名だ。万葉集にも数多くその名が登場する。福島県の奥岳や猪苗代町のコスモス畑も、夏のヒマワリからバトンを受けて見事に咲き始めている。身近な秋には水稲もある。早稲種の刈り取りは始まっているが、コシヒカリやひとめぼれ、福島県が力を入れている「天のつぶ」も見るたびに黄金色を増し、間もなく刈り取りも始まる。価格の安い外米の輸入枠が増えている昨今、コメ農家にはまさに逆風だが、味と安全性で打ち勝ってほしい。
 
▼水稲は田植えからおよそ100日で穂を出し、花が咲き始めるという。朝から昼ごろまでが開花時間で、花が咲けばひと月余りでこうべを垂れ米粒を実らせる。もうひと月もすると穀倉地帯は黄金のじゅうたんを敷き詰めたような秋の風景を演出する。福島県産米は全袋検査など厳しい検査を経て出荷されるが、基準をクリアする量も増えて稲作農家もホッ一息といったところか。これからも田畑の除染を徹底し、折り紙付きの福島米の復活を願いたい。国や東京電力は、市場で続く「買いたたき」の現状をよくよく知ってほしい。【秋霜烈日】
                 (2015・8・31)

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