サイト内を検索 WWWを検索
HOME > コラム・筆は一本也 > 「疑いの眼」
コラム・筆は一本也

「疑いの眼」

風評被害を受ける福島県産の農水産物や加工品だが、県外からの消費者ツアーには折に触れて感謝することが多い。来て、見て、確かめてもらえるから、これほど有効な風評対策の手段はないだろう。ところが、残念なことに一部の消費者の購買行動には疑心暗鬼にならざるを得ない。過日、福島県の地方紙の読者投稿欄にアッと驚くような投稿があった。東京・日本橋の福島県のアンテナショップでの話。そこには笑顔で本県産物を求める客の光景があったらしい。ところがショップを一歩出たら近くのコンビニのごみ箱に購入した品々が投げ捨てられていたという。
 
▼実は、県内各地の観光地や道の駅付近ではこうした行為が4年前から常態化していたという。筆者も高速道のサービスエリアなどで目の当たりにした。県外消費者には感謝することが多いが、一部にはこうした心ない人たちがおり、空しくなる。そんな中、東京・銀座に設けていた会津若松市のアンテナショップが6月に閉店するという。平成24年に開店し、当初は5年間の営業を予定していたが、年間約2千万円に上る赤字経営から撤退を余儀なくされたようだ。委託業者は原発事故の風評が加速拡大するばかりで放射能汚染に対する消費者の懸念も払拭出来ない、という。
 
▼福島県内では復興を観光で支援する「ふくしまディスティネーションキャンペーン(DC)」が6月末まで繰り広げられているが、サクラ見物の観光バスの入り込みが一段落した後の県外からの入り込みをよく注視すべきだ。JRや県が取り組む大型のキャンペーンにしろ、一過性では風評被害はどうにもならない。やはり多くの人が現地に来て、実際に見て、触れて、地元の人や関係者と疑問点を語り合う。そうして放射能汚染という異物を学習し、確かめることだろう。国会議員はじめ公僕たちは果してどのくらい福島の地を訪れただろう。多くは掛け声だけに終わっていたようだ。
 
▼そうした中、自民党の東日本大震災復興加速化本部が政府にとんでもない提言をするそうだ。福島原発事故による避難指示区域のうち、避難者の7割を占める2つの区域について来年度にも避難指示を解除するよう求めるという。住民への解除に向けた国の説明も開かれてもいない段階で、よくもこうした心ないことが出来るものだと呆れ返る。被災者に寄り添うのではなく、被災者を突き放すことが、驕れる人たちの政治の定石なのかと考えてしまう。面倒くさいことはまず、ごみ箱行きらしい。【虚々実々】

                               (2015・5・14)

おすすめ情報(PR)

既製服にはない美しいフィット感
誂えのセレクトショップ・佐藤洋服店(本宮市)は、既製服にはないフィット感の美しいシルエットのスーツなどを提供している。ジャケット、オーダースーツ、靴なども取り扱っている。
海産物専門店「おのざき」の通販
全国一律1,000円の送料。届け先1件あたり。クール代・税込み。お買い上げ代金10,000円以上で送料無料。フリーダイヤル0120-024-137。携帯電話からは0246-23-4174
日持ちする「プリザーブドローズ」
にこにこバラ園(須賀川市)は、1年以上持つというプリザーブドローズを発売。バラ園がデザインしたプリザのバラアレンジメント。バラの季節を迎え、特価でのバケツ売りの特売日もあり。ホームページ2,000円〜10,000円台(消費税別)。送料は別途。Tel・Fax0248-72-7834
かに徳の宴会と法要プラン
かに刺し満足コース・かにすき鍋満足コース・かにちり鍋満足コースを用意。2時間飲み放題。無料送迎バス付き(10名様以上)。予約は☎024-931-2188
亀屋食品こだわり豆腐ギフトセット
木綿青ばた豆腐、青ばた寄せ豆腐、ごま豆腐、手あげなどの1500円セット(7品6種)と2000円セット(10品7種)。箱代・氷代込み。送料は別途。電話0248-82-2760・ファックス0248-82-2761

本宮特産・本宮烏骨鶏の酵母卵
ビール酵母で元気に育った烏骨鶏の酵母卵とトローリ酵母卵。熱処理した高品質の飼料をエサに安心・安全に飼育しました。卵黄のみを使って独自開発した酵母卵の卵油もどうぞ。

潮目食堂エブリア店オープン
海産物専門のおのざき(いわき市平鎌田町)は、いわき市鹿島の鹿島ショッピングセンターエブリア内に潮目食堂をオープン。2店目。ボリュームのある海鮮が自慢で、海鮮丼、刺身盛り、焼き魚定食など豊富なメニューを用意。
縫製工場・店舗が営業再開
台風19号による水害で縫製工場・店舗が被災した(株)アルバTOWA(旧東和ユニフォーム・本宮市本宮字舘町2-1)、SATO TAILOR 佐藤洋服店(同)は、ともに営業を再開

おすすめサイト