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コラム・筆は一本也

「民意無視の理想国家」

首都圏のサクラ開花も終わり、いよいよ本格的なサクラ前線がみちのく入りしたようだ。東北道下りの道すがら関東の満開のサクラを楽しみながら帰宅した。時節は桜花爛漫だと言うのに、いまだに仮設住宅で生活を送る避難者の帰還の思いはむなしく砕かれたままである。首都圏に限らず県外にいれば、原発事故の風化は日増しに加速していることが肌で感じられる。一方で放射能汚染が招いた風評被害は強まるばかり。そうした中、大々的に観光誘客作戦が展開されているのが、3カ月間限定の「ふくしまデスティネーションキャンペーン」。都内のJR駅構内には春本番を思わせる福島のPRポスターが張り出されていた。
 
▼こうした風評被害払拭のキャンペーンは大切だが、これも3カ月の一過性に終わるのかと思えば空しくもなる。まずは風評がどれだけ払拭されるのか、誘客以上に注視すべきだ。ところで、東京電力福島第一原発事故による国と東電の対応は被災地や被災者に寄り添うどころか、離反を強めるばかり。冷たい対応は自主避難者にも襲いかかっている。避難指示区域からの避難者には毎月一人当たり10万円の賠償が支払われ、みなし仮設住宅への入居者の家賃もやはり支払われている。しかし、自主避難者のみなし仮設住宅家賃は放置されたまま。自主避難者は賠償対象の被害者とは考えていないことが背景にある。
 
▼環境省も賠償対象と認めたくないのだろうが、あきれたことに請求元も決まっていないというから驚くばかり。みなし仮設住宅の家賃について、福島県が請求すべきなのか、国が請求すべきなのか決まらないまま事故から5年目に入った。こうした対応には開いた口が塞がらない。いわき、福島、郡山市などからはいまだに多くの人たちが自主避難を続けており、世帯主を勤務先に残したままの二重世帯が大半。家計負担が想像をはるかに超えていることを国や東電はどう捉えているのか。環境放射線量はむしろ避難指示区域以外の福島や郡山市などの一部地域の方が高い所があり、育児世帯が泣く泣く自主避難しているのが現実だ。
 
▼家族が分断され、そして福島は沖縄とともに置き去りにされるのかと考えてしまう。沖縄県の翁長知事が米軍普天間飛行場の辺野古移設をめぐって異議を唱えている。それも至極当たり前のことを強調している。その核にあるのは「民意」だ。この政権、両県民らに寄り添うふりをして次々と横暴な振る舞いをしている感がある。閣僚らがよく言う「粛々と進める」。言葉は遣いようである。横暴も粛々と進めるわけである。恐ろしや、これではうかうかと安眠もできない。果して民意を無視した政権が目指す「理想国家」とは。統一地方選が終わったころに鮮明になるかもしれない。【天下無双】
                   (2015・4・6)

 
 
 

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