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コラム・筆は一本也

「姑息な責任逃れ」

東京電力福島第一原発事故からすでに4年を経て、東電は今ごろになって放射線データの全面公開に踏み切ることになったという。東電の広瀬直己社長は隠蔽体質からの脱却も明言したが、加害者としての意識欠如はとても改善するとは思えない。特に市町村が実施した除染費用の支払い拒否の対応は何とも姑息だ。原発事故のあった2011年、二本松市のゴルフ場が汚染の除去を求めて東京地裁に仮処分を申し立てした際、それに対する東電側の主張と答弁書にはとんでもなく驚かされたことがある。
 
▼以前にも小紙コラムで書いたことだが、あらためて表出したい。「原発から飛び散った放射性物質は(すでに)東電の所有物ではない。したがって東電は除染に責任を持たない」。その論拠を「もともと『無主物』であったと考えるのが実態に即している」というから、驚きだーと書いた。まさに無責任体質は変わっていないようだ。双葉郡内や南相馬市などで行われている国直轄の除染費用は支払っているが、飛散した放射線は福島県内に止まらず、宮城、新潟、茨城、栃木、群馬、千葉県などにも拡散、住環境が汚染されている実態をどう考えているのか。
 
▼無責任、厚顔無恥も甚だしい。これで国は“クリア”した原発は再稼働すると言うから驚き桃の木…だ。昭和30年代に続発した公害問題では加害企業が厳しく処罰され、今なお係争中の事犯もある。それに比べ原発事故は経営責任を巡る提訴も門前払いが続き、イタイイタイ病や喘息の企業責任追求に比べれば緩やかな司法判断がなされているのは不可解だ。爆発事故に至った原因が震災による津波なのか、震災に対する防災システムの欠如によるものか、いまだに原因が解らないことも司法判断の遅れにつながっている。
 
▼それにしても、「被災地に寄り添って」などとお題目だけが先行する事故後の対応。被災自治体にとっては汚染の浄化などは想定外。厳しい予算を遣り繰りしての除染も、まさかの支払い拒否。国は約700億円の市町村分の費用を請求したが、東電が支払いに応じたのはわずか2%。「法的に支払い義務のある除染かどうか確認に手間取っている」と、これまた木で鼻をくくったような対応。中間貯蔵施設の費用約1兆円は国の負担に転換されるなど、加害者負担の原則を国自身も曲げており、5年目に入った原発事故の対応は国までも無視するような傲慢さが目立ってきている。【笑止千万】
                 (2015・4・1)

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