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コラム・筆は一本也

「寄り添うふり」

「相手」をキーワードに辞書を引けば、「相手の目線に立つ」「相手の身になる」「相手の視線に立つ」「相手目線で見る」など、相手と接するにもいろいろな接し方の表現があるようだ。相手の立場になって話を聞き、親身になることがまず肝要かと。大震災・原発事故が起きて以降、政治家たちがよく「被災者に寄り添って」と常套句のように言い放つ。寄り添うのはもちろん大切だが、相手と同じ目線に立つことがより大切かもしれない。「寄り添う」は安倍首相も福島入りするたびによく使う言葉だが、実は沖縄でも使っているらしい。
 
▼言葉は確かに大切だ。相手を思いやるにも一つ言葉を間違えれば大きな誤解を生む。こちらは言葉の誤解ではないが、常に被災者支援を言ってきた政府が突然、福島県内の商工業者への賠償を来春で打ち切るそうだ。ともかく農林水産業者は除外するようだが、その豹変ぶりには誤解をも通り越す。復興途上にある中、歯を食いしばってきた商工業者には非情な仕打ちだろう。売り上げも震災前に届かぬ業者がほとんどだというのに、これでは寄り添うどころか、一気に放り投げられた格好だ。
 
▼今度の決定は、国と加害者の東京電力が昨年末に方針を固めたらしい。その営業損害賠償は避難区域の11市町村の中小企業、個人事業者に限るという。これまでは今年2月分までしか具体的な提示はしておらず、風評被害に泣く事業者からは相手の立場を考えない措置に不信感も一層高まっているという。「被災地、被災者に寄り添って」「現場主義を徹底」「福島県の復興なくしてわが国の経済再生はない」などと常々言ってきたが、これまでは寄り添うふりをしてきただけのことである。
 
▼賠償の対象は商圏の損失や減収が認められた場合のみとするらしく、ようやく立ち直りかけた事業者にとってはともかくも手厳しい。避難区域外だと、原発事故との因果関係が認められた場合にのみ支払われることにもなりそう。一方の東電側は「事業者の声を聞き、国の見解も踏まえながら詰める」と、まるで模範生のような“政府答弁”。持ちつ持たれつの関係の国と電力業界だが、こと損害賠償については加害者である東電が先行するのが被災地に寄り添う第一歩ではないのか。【言語道断】
                 (2015・1・14)

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