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コラム・筆は一本也

「喰えないもの」

きょうは七日(なぬか)正月の七草。望の日を始めとする古い正月(小正月)では、この七日が年取りの準備の日、つまり物忌(ものいみ)の開始日に当たるという。それでこの日に作る七種の七草粥(ななくさがゆ)は、疾病をはらう意味があったと、年中行事の解説文に記されていた。地域によっても異なるが、関東や東北地方では松の内が終わり、門松やしめ縄などの正月飾りは14日か15日の「どんと焼き」で焚き上げられる。小正月に行われる火祭りの行事として、別名「左義長(さぎちょう)」とも言われる。
 
▼火柱の立つどんと焼きでは、一年間の家内安全などで役目を終えたダルマが焼かれる場合もあるが、この火で焼いたモチを食べると病気をしないとか、書き初めは炎が高く舞い上がるために書道が上達するとも言われる。どんと焼きは、今はもっぱら寺社の境内で行われるようになり、昔のように田畑で行われる光景はほとんど見かけなくなった。どんと焼きの行事では、松や正月飾りに代わり柳の小枝などに付けられたモチやダンゴの華やかなモチ花が飾られる。モチにしても東日本は角モチが一般的だが、西日本になると丸モチとなる。
 
▼正月の民俗行事もいろいろ探ってみると興味深い。七草粥を七日の朝に食すことによって、この一年の無病息災を願うものだが、正月料理やお神酒などで疲れ果てた胃を休めるという意味合いもあるようだ。七草のセリは消化によく、ナズナは内臓の働きを助け、スズシロは胃痛や神経痛にも効くとされる健康食だ。かつては近所の農家から分けてもらったりしていたが、七草すべてを求めるとなると確かに面倒くさい。ところが最近はスーパーや農産物直売所などで一式セットが売られている。
 
▼七草粥を限定メニューとして出している和食レストランもあり、単身赴任者に重宝がられ喜ばれているという。伝統食・七草粥の復活になりそうな気配もあり、このあたりで新メニューの伝統食掘り起こしに賭けてみるのもおもしろい。七草粥は夜食や翌日に食しても構わないと思う。個食用のセット物もコンビニなどには豊富にあり、時代が変わっても息の長い正月行事が広く受け入れられていることにあらためて共感を感じる。共感の得られない政(まつりごと)となれば、とてもとても喰っても喰えないものである。【天下泰平】
                    (2015・1・7)

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