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コラム・筆は一本也

「廃炉への長い闘い」

東京電力福島第一原発の廃炉の業務支援にあたる原子力損害賠償・廃炉等支援機構は廃炉の具体的な検討を進めるため、年度内に戦略プランを策定し、中長期的な工程への反映を目指すという。中長期的な廃炉の取り組みに至っていないこともあり、まずは「現場の作業や研究開発、国の管理を技術的に支援していくことになる」としている。これらを聞いただけでも廃炉作業は膨大な時間と労力、それに予算が必要なのは容易にわかる。
 
▼先ごろの報道で、汚染された地下水のトリチウムを除く放射性物質を除去したうえで海洋放出するーという計画を知った。安倍首相が「国を挙げて福島の風評を収める」と決意を述べた直後の海洋放出。当面、漁業に悪影響を及ぼすのは必至だ。 「地元の了解が前提」としており、もちろん実施時期は一切明確にしていない。汚染水対策ばかりではなく、重要政策は党内や関係省庁のごくごく一部の者にしか分からないのはいつものことだが、骨組みが固まれば次第に表面化する。
 
▼被災地の首長や関係団体のトップがよく口にする「寝耳に水だ」という、お決まりの怒りの声は当然、政権内部には届かない。水面下、部外秘で思惑通りに国策は着々進む。過酷極まりない原発事故の対応で「被災地、被災者に寄り添って」「現地主義」などもっともらしいコメントを発するが、何一つ取ってもそれはお決まりの常套句。しかもそうした実態は、被災地を頭ごなしにまかり通るだけ。 例えば、県民の怒りを増幅させている空間放射線量一つ取っても明らかだ。
 
▼除染の目安として市町村は1時間当たり0・23マイクロシーベルトとして進めているが、国は「0・23マイクロシーベルトと明文化してない」と個人の放射線量の許容値として0・3から0・6マイクロシーベルトを前面に出してきた。今になって意表をつくようなことを、それも平気で押し通す。権力の実力行使は、いつの世も変わらないようである。爆発前の自然放射線量だが、福島県の場合0・04マイクロシーベルト、東京・新宿区は0・06、高い所でも山形市の0・09、広島市や松山市の0・08マイクロシーベルトである。
 
▼今回の汚染水の海洋放出に対し、漁業関係者が「唐突な話」と怒りをぶちまけるのは当然の話。ましてトリチウムは除去しかねるーと海洋汚染や沿岸漁業を軽視する方策。放出基準に関しては、地下水バイパスと同じ基準にしたいーとしているが、浄化のうえとは言っても汚染地下水の海洋放出は初めてのことで県産魚介類ばかりでなく、全体の風評被害の増幅は避けられそうにない。耕作地の除染の遅れ、半世紀も要する廃炉作業…、闘いはまさにこれからである。【寸鉄童子】
                     (2014・8・22)

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