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コラム・筆は一本也

「カッコウの鳴き声」

梅雨の中休みに甲高い鳴き声を聞かせるカッコウ。ユーラシア大陸とアフリカで広く繁殖する鳥だが、日本には夏鳥として5月ごろに飛来する。「郭公(かっこう)」の和名はオスの鳴き声に由来するという。そのカッコウだが、今年は一度も耳にしていない。もちろん飛来地には数多くいるだろうが、福島市の拙宅周辺だけでなく、山あいにある亡き母の生家でも今年は耳にしていない、という。やっぱり異常事態ではないか…とあえて素人判断をしてみた。
 
▼例年なら初夏に飛来し、森林などに立ち入れば「カッコー」とハイトーンな鳴き声で辺りを響かせる。森や山で鳴く習性から閑古鳥とも言われる。ただ独特の習性があり、自分で子育てをせずにホオジロやモズの巣に産卵、図々しくも育ててもらう。いわゆる「托卵」(たくらん)と呼ばれる習性だ。ヒナもかなりのもので、仮の親の卵やヒナを落とし、成り代わって育ててもらうわけだからそこは親の血筋を引いている。何もカッコウを目の敵にするつもりはないが。
 
▼ともかく、かわいそうな運命の鳥でもある。地方紙の読者の投稿欄にも載っていたが、やはり各地でかつてのようにはカッコウの鳴き声は聞けなくなっているようだ。私事で恐縮だが、新聞社に勤めていた当時、コラムに「郭公」の悪口を書き、賛否両論それぞれの電話や手紙をもらったことがある。そのことの顛末だが、夜勤を終えてシャワーを浴び、眠りに落ちて間もなくの早朝のけたたましいカッコーの連発。拙宅近くの寺の高木でしつこく鳴き叫び、ついに目が覚めて寝不足のままの出社となった。
 
▼後日、「愛鳥どころか害鳥そのもの…」などと、しかも署名入りで書いたため、苦情の電話で仕事に支障をきたしてしまった。片方で賛同の電話もあったが、やはり“カッコウ悪い”一幕だった。それでも、当時の上司は「反響があるのはいいことだ。続編を書いたらどう」と励ましてくれた。実際には同情の電話と手紙が大半だった。このあと読者欄への市民からの投稿もあって、担当者も扱いに苦慮していたことを思い出す。皮肉なもので、今はカッコウの鳴き声も聞けなくなり、一抹の寂しさを覚える今日このごろ。ただ、カッコウのよくないヘイトスピーチだけは酷く五月蝿(うるさ)く、ご免こうむる。【平穏無事】
                (2014・7・8)

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