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コラム・筆は一本也

「風評と輸入停止」

東京電力福島第一原発事故による広範囲な放射能汚染の拡散から3年3カ月が経つが、いまだ風評被害の拡大と根深さが懸念される。こうした国内の風評に比べ、外国での輸入停止処分が相次いで解除されている。福島県の生産農家や漁業者にとっては朗報であり、希望の光だ。しかし、肝心の国内は今もって食物への風評被害が収まらず、一時しのぎの、抜本的な解決策には至っていない。消費行動に結びつかない自国民にあらためて問題点や改善点を意向調査するほかはないだろう。約4万6千人の県外避難者の影響も大きい。
 
▼福島県からの輸入停止を解除したのは、所得水準の高い東南アジアのハブ都市・シンガポールだ。モモやリンゴを輸入しているタイやマレーシアなどに続く解除で、極めて成長著しい有望市場でもある。福島県産の食材は原発事故以降、食肉や野菜、果物、水産物の輸入が停止され、国内外から敬遠されていた。県は徹底した安全対策で食の安全性を機会あるごとにアピールしてきただけに、「県産品の輸出拡大に活路が開けた」と胸をなで下ろしているところが本音だろう。
 
▼ともかく、安全対策が広く認知されたのは大きな前進である。マレーシアやベトナム、カナダなどが産地証明書提示などの規制措置を解除していることも背景にあるが、いずれにしても有望市場のシンガポールが輸入停止処分の解除に踏み切ったメリットは大きい。ところで、日本人一人当たり年間のコメ消費量は65.1㌔(99年「食糧庁 米の消費動向」)という。月に換算すると5㌔少々だ。日本より上位にあるアジアの米食の国は30カ国近くある。一人当たりの消費量でトップはミャンマーの309㌔。日本人の5倍近くを食べている計算になる。次いで多いのはラオス、ベトナム。
 
▼これまで主要な輸入国だった中国、それに韓国や台湾など東アジアの経済大国への説得と理解も求められる。これらの国はほぼすべての食品の輸入停止を続けており、東南アジアの解除の動きをこれらの国や地域に今後いかに波及させるか。交易の観点だけでなく、対立が深まる中国、韓国に加え、微妙な関係にある北朝鮮やロシアとの歩み寄りといった課題もある。貿易は何よりも相手国との安全保障が担保されなければならないが、その安全保障は「軍事力だけではなく、外交や情報、経済関係、信頼醸成など多くの要素が加わって確保されるのが常識」(軍事ジャーナリスト、田岡俊次氏)という。【天下泰平】
                    (2014・6・13)

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