再生可能エネルギー関連産業の総合展示会「第2回ふくしま復興・再生可能エネルギー産業フェア2013」は11月6日、郡山市のビッグパレットふくしまで始まった。7日まで。
　福島県の再生可能エネルギーの未来を切り拓くREIF（リーフ、Renewable Energy Industrial Fair）ふくしまフェアは、持続可能なエネルギー社会を目指し、多様な資源を生かして新たな産業創出が狙い。福島県、公益財団法人福島県産業振興センターの主催。
　今年は県内外から153 企業、団体が参加。太陽光発電や洋上風力、地熱、地中熱など自然エネルギーにかかわるテクノロジーの粋を集めた最新機器を展示している。
　初日はオープンセレモニーのほか、再生可能エネルギー技術セミナー、寺島実郎日本総合研究所理事長を講師に迎えた企業経営者・技術者向け講演会、海外応用技術セミナー、再生可能エネルギー導入促進セミナー、出展者交流会があった。
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　◇
　再生可能エネルギー技術セミナーは「再生可能エネルギーの飛躍的推進に向けて～ふくしまからはじまる地域イノベーション～」をテーマに、服部靖弘県産業振興センタープロジェクトディレクターが地域イノベーション戦略支援プログラムの概要を説明した。
　ふくしま地域再生可能エネルギーイノベーション推進協議会を核にした、再エネ分野の学の広域連携（福島大、いわき明星大、日本大工学部、会津大）、企業コンソーシアムなどの取り組みを紹介した。
　パネルディスカッションは「イノベーション創出に向けたふくしまの新たな挑戦」と題し、パネラーの庄司秀樹東洋システム社長、柿崎隆夫日大工学部教授、近藤道雄産総研上席イノベーションコーディネーター、吉田孝県商工労働部次長が意見を交わした。小沢喜仁福島大副学長がモデレーターを務めた。
　吉田氏は「450の企業、団体で構成するふくしま再生可能エネルギー研究開発拠点が開設され、福島は一大産業の集積地となる」と近い将来への期待を寄せた。
　近藤氏は「最先端技術が地域を誘発しリードする。地域に根差した最適化技術も求められる。（産総研再エネ研究所の立地を機に）郡山市はソーラーバレイの地になる可能性がある」と強調した。
　柿崎氏は日大工学部で取り組んでいる地中熱を紹介。「日本では実例が少ないため、（国内で）トップランナーになれる可能性が大きい」とした。
　庄司氏は「ユーザーが何を欲しているか、しっかりつかむ必要がある。ここ一年で再エネをどうビジネス展開するか（命運を）左右する。黙っていては何も変わらない」とアドバイスした。蓄電技術に比重を置いた福島バッテリーバレー構想にも言及した。
　小沢氏は総括で「当初は真似から始めても、転用した瞬間に新しい技術となる」と述べ、新産業創出への期待を示した。

　最終日は国際経済交流セミナー（1・2部）、産業技術総合研究所普及啓発セミナー、浮体式洋上ウィンドファーム実証研究事業普及啓発セミナー、ものづくり取引商談会がある。