再生可能エネルギーの普及と拡大を基本に福島県の復興を考える「第14回産・学・官連携フォーラム」（日本大学工学部工学研究所、郡山地域テクノポリス推進機構、郡山ニューメディア・コミュニティ事業推進協議会主催）は10月24日、郡山市の日本大学工学部で開かれた。
　特別講演で産業技術総合研究所イノベーション推進本部の尾崎浩一さん（産学・地域連携室長）が「産総研と地域企業との連携の仕組み、事例」と題し、来春に郡山市に開所する産総研福島再生可能エネルギー研究所の役割を話した。企業などとの連携を通した研究開発拠点の有望性を強調した。
　パネルディスカッションは、日大工学部工学研究所次長の柿崎隆夫さんを座長に、パネラーの尾崎さん、斎藤哲さん（東邦銀行法人営業部長）、高山慎也さん（アリーナ社長）が将来の発展性と現状について意見を交わした。
　尾崎さんは「コアの自社の技術をどういう方向で伸ばすか。技術シーズ、マッチング、企業アイデアが重要」とトータル的な取り組みを呼びかけた。
　斎藤さんは金融機関の法人担当の立場で、「提案力、サービスの心地よさ、ビジネスマッチングの3点が大切」とした。
　高山さんは「技術シーズの掘り下げや、融資面でのサポートが中小企業には何よりも大切」と話した。
　座長の柿崎さんは「地中熱や超電導送電、自動車の排熱効果などエネルギーを複合的にとらえる必要がある。地産地消のエコを考える仕組みを構築し、優先順位を決めて取り組んでいく必要がある」と締めくくった。