空手の宇佐美里香選手（25）が12 月18日、郡山市を訪れ、実技指導などを通して小中学生たちとの交流を深めた。
　宇佐美選手は鳥取県教育委員会スポーツ健康教育課に勤務する県職員。同月11日、日本武道館で行われた「第３９回全日本空手道選手権大会」の女子個人形の部で優勝し、大会３連覇を成し遂げた。
　今回の交流会は、郡山市に住む中学生が被災地で頑張って空手の練習を続けていることや、尊敬する宇佐美選手にぜひ指導して欲しいという内容の電子メールを鳥取市長あてに送ったことがきっかけで実現した。
　郡山市内の空手教室や道場では、練習場や体育館が震災で破損したため、練習場所の確保が難しく、思うように活動できない場所も多い。
　手紙を読んだ宇佐美選手は、必ず郡山市を訪れて子どもたちを勇気づけることを約束し、今年度の主要大会が終了するのを待っての訪問となった。
　交流会では、はじめに宇佐美選手による形の演武が披露された。空手の形は、相手がいることを想定し、各種の技を決められた順序で行う一連の動作。力強く、スピードのある動きに、参加した小中学生は真剣な表情で見入り、演武が終わると大きな拍手を送った。
　基本の立ち方や突きなどの実技指導も行われた。宇佐美選手は小中学生たちの間に入って優しく声をかけながら、正しい立ち方や腕の位置などを示していた。
　イベント終了後には記念撮影もあり、小中学生たちは憧れの選手と一緒にカメラに収まったり、サインをもらうなどして交流を深めた。