福島市や県北地方の異業種交流の仲間でつくる「日本一のふるさとを創る会」は6月21日、福島県庁の杉妻会館で定期講演会を開いた。
　講師は国交省福島河川国道事務所長の安部勝也さん。安部さんは出向先の世界銀行から昨年4月、福島に着任。1年3カ月を振り返り、「福島復興に総力を挙げる」と題して約1時間講演した。県職員、金融機関、報道、ライター、自営業者ら多士済済のメンバー約45人が参加した。
　これまで地元紙に取り上げられた記事を基に、25万人動員、37億円の経済効果があったとされる「東北六魂祭」と国道4号の除染、阿武隈川水防訓練、中央自動車道・笹子トンネルで起きた天井板崩落事故を受けた東栗子、西栗子トンネルの天井板撤去の経過などを説明した。
　福島河川国道事務所の業務概要では、復興支援道路の一般国道115号・相馬福島道路や東北中央自動車道（福島～米沢北）の進ちょく状況も説明した。それぞれ4年、5年の開通を目指しているとした。
　世銀のインフラ担当としてエチオピアで暮らした思い出も語った。「エチオピアは親日的な国だが、国土は水が少なく、インフレも遅れている。都市部は排ガスで汚れ、日本の昭和30年代のようだった」などと話し、現地で暮らさなければわからないのエピソードも取り上げた。
 
　安部さんは、国交省から世銀本部に出向。在職中の3年間の約1年は出張でアフリカ、インドなどを訪れた。特にインフラ整備のためエチオピアにはたびたび訪れた。昨年4月に福島河川国道事務所に着任。東京工業大土木工学科を3年で習得、大学院修了。英国サセックス大開発学修士、ロンドン大経営管理学修士（MBA）、米国メリーランド大経営管理学博士（DBA）に挑戦中。宮崎県生まれ。41歳。
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　問い合わせは、日本一のふるさとを創る会事務局（進盟ルーム福島：電話024-549-2377、ファクス024-573-6007）へ。