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コラム・筆は一本也

「汚名を返上できる日」

東京電力福島第一原発事故で、埼玉県に役場ごと避難している双葉町だが、2年3カ月を経て町役場の本体機能が17日、埼玉県加須市から福島県いわき市に移転することになった。加須市にある埼玉支所の機能は存続するが、町民が避難生活を送った同市の避難所は閉鎖される見通しだ。双葉町民の避難状況は6月5日現在、福島県内に避難する人は3,778人、県外は3,136人。このうち埼玉県は1,039人と、県外避難者の約3割を占める。
 
▼双葉町民の避難者6,898人は、47都道府県すべてに及んでいる。前福島知事が原発の増設に触れて話したことだが、「30年間は地域が潤う。しかし、世代間の共生はできない」。かつて、原発の増設を進めようとする双葉町に対して、知事在任中の佐藤氏は「現代の棄民にならないよう願うばかり」と思いやっている。あろうことか、原発事故により現実のものとなってしまった。
 
▼加須市に避難する町民は、現在約120人。町が町民を対象に避難所閉鎖後の居住希望を調査したところ、約半数が埼玉県での居住を希望していることがわかった。働き生活する場、子どもの将来など、選択は様々だ。県内、県外避難者もほぼ半数であることを考えてみても、複雑で苦渋の選択を強いられていると思う。役場の機能拠点は、いわき事務所、郡山支所、埼玉支所と3カ所に集約されるが、生活の場は散り散りである。
 
▼伊沢町長は退所後の居住について、「個人個人の事情が異なっており、一つひとつ対応していきたい」と述べるが、加須市の避難所に限らず、こうした対応はいつまで続くのか。使いたくない言葉ではあるが、どうしても「棄民」の二文字が脳裏をよぎる。双葉郡8町村では、教育復興へ向けて中高一貫校を設置する構想が膨らんでいる。子どもたちが次の世代を担い、棄民の汚名を返上できる日を待つしかないのか。【笑止千万】

                           (2013・6・13
 

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