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復興への思い

「今はじめよう!福島県民による再生可能エネルギー事業で福島の復興を」福島大学共生システム理工学類教授・低炭素社会研究所長 佐藤理夫(みちお)

福島大学共生システム理工学類教授・低炭素社会研究所長 佐藤理夫

 【プロフィル】 福島県はじめ、県内市町村の環境やエネルギーに関する委員、アドバイザーを務める。ふくしま再生可能エネルギー事業ネット運営委員長、福島県エネルギー再生可能エネルギー導入推進連絡会専門部会長。地球温暖化対策や再生可能エネルギーに関する研究や活動を支援する特定非営利活動法人・超学際的研究機構理事。放送大学福島学習センター客員教授
 1959年、化学系エンジニアであった父親の転勤に伴い山口県で生まれる。生後間もなく東京に転居、都内や神奈川で育つ。87年、東京大学大学院工学系研究科修了(工学博士)。NTT研究所・研究企画部門・グループ会社経営部門を経て、2004年10月、福島大学に着任。製造プロセスや地域社会における物質とエネルギーの移動解析を専門とし、リサイクルや再生可能エネルギーなどの環境に優しい技術の実証的研究を行うとともに普及活動に力を入れている
【福島大学共生システム理工学類教授・佐藤理夫】福島は電力輸出県であった。会津地方などの水力発電は古くから首都圏の産業を支えてきた。現在の首都圏の旺盛な電力需要に応えるために、浜通りには多くの火力および原子力発電所が造られた。また福島は自然に恵まれ、水力・風力・太陽光・バイオマスといった再生可能エネルギー資源の豊かな県でもある。2009年の実績値では、県内でのエネルギー消費量の21%に相当する再生可能エネルギーを活用している。日本全体の現在のエネルギー自給率はわずか4%であることなどと比較すると、福島の再生可能エネルギーが豊かなことが判る。地球温暖化防止や化石エネルギー資源の枯渇対策として再生可能エネルギーの活用は必須であり、震災の有無に関わらず推進すべきものである。
 

 電力輸出県の実績と豊かな再生可能エネルギー資源とを誇りに思う 


 福島県では2010年度に再生可能エネルギー推進ビジョンを策定することとし、意欲的な目標を掲げて導入推進策を検討していた。ビジョンは完成して2011年4月1日の公開を待つばかりであったが、3月11日に東日本大震災が発生した。私も講演会やシンポジウムの開催を計画していたが、震災対応でそれどころではなくなっていた。震災と東京電力福島第一原子力発電所事故により日本全体のエネルギー政策は大転換した。脇役でしかなく、時には邪魔者扱いされていた再生可能エネルギーに、日本中の注目と期待とが集まった。震災と原発事故により甚大な被害を受けた福島県は、原発に依存しない県・再生可能エネルギー先駆けの地としての復興を宣言し、公開予定だった再生可能エネルギー推進ビジョンを見直した。すべての項目で導入目標を上方修正し、省エネ意識の高まりなどによりエネルギー需要は減少することを見込んだ。その結果、2020年にエネルギー消費量の40%相当の再生可能エネルギーの活用が可能と判断し目標として掲げた。技術開発や導入推進に力を入れ、2040年ごろには再生可能エネ比率が100%を超えようという、日本を先導するビジョンである。ここで再生可能エネ比率100%は火力発電所が不要となることを意味してはいない。無風の夜間など風力や太陽光発電が稼働しない時は火力を含む他の電源からの供給を受け、良風で晴天の時には多量の電力を首都圏に輸出することとなる。また、自動車用の燃料など県内で十分な量を生産できないものは購入せざるを得ない。
 

 首都圏に買って頂くために発電するのではない。原発に頼れず化石燃料の高騰に苦しむ『エネルギー過疎地の首都圏』に、『余った電気を分けてやる!』のである。そう私は言いたい。

 
 東北の沿岸は風況が良いため、洋上風力の高いポテンシャルには期待が大きい。高度な設計力を持ち、信頼性の高い部品が製造でき、かつては造船大国であった我が国の総合力が活きる分野である。そこには福島の産業界が貢献する部分も大きいであろう(いや、貢献しなくてはいけない!)。洋上風力の開発・製造・検査・設置・維持管理に関わる産業を興すことは、原発廃止により失われた雇用の場を再構築することにもつながると考えている。湯量豊富な温泉地が多数存在することからも判るように、地熱資源も豊富である。柳津町にある地熱発電所は65,000kWの発電出力を持ち、一基当たりの出力では日本最大である。地熱を活かす技術の開発や実証にも、大きなチャンスがある。
 

 再生可能エネルギー関連産業を福島の新産業に!

 
 再生可能エネルギーの基本は「地域主導」であると私は考えている。再生可能エネルギー開発により環境が大きく損なわれることがあっては本末転倒である。影響ゼロで開発することは不可能であるので、メリットとデメリットのバランスをとった推進が必須である。開発の決定のみならず、不具合が生じた際の運転停止や撤去までもが、地域の意思で決定できるべきである。さらに、再生可能エネルギーで生まれる雇用や利益は、その多くがその地域に還元されることが望ましい。自分たちの発電所などを持ってエネルギーを地産地消でき、地域の生活が向上する仕組みつくりが重要となっている。
 

 再生可能エネルギー豊かな地を、よその人たちに貸していいですか? 『My 発電所』を作って、自分たちの手で活かしませんか?

 
 市町村のビジョンにも再生可能エネルギーが盛り込まれるケースが多い。南相馬市は市内の消費電力に匹敵する再生可能エネルギー発電の実現を2030年の目標としている。これにより「原発に依存しない、環境に優しい南相馬」を実現することを目指しているのである。町の一部(山木屋地区)が計画的避難区域となっている川俣町は、日常生活で必要な電力を再生可能エネルギーで賄う構想をたて、復興させる山木屋地区や再建する町役場を拠点にしたスマートコミュニティーの構築を計画している。町内のバイオマスを熱源とする温室や植物工場を作り、農業を復興する事業も盛り込んでいる。エネルギー資源が豊富だが人口密度が小さくエネルギー消費が少ない町で、若者に働く場を作り高齢者が安心して暮らすために必要な事業である。多くの市町村で策定したビジョンが実現に向けて動き始めることを、心から願っている。
 

 あなたの街の未来を考えてみましょう。そこで使われるエネルギーは何ですか? だれが供給しますか?
 

 津波・地震・原発事故で農業に適さなくなった土地が多くある。農業用機器の被災や劣化、農業従事者の高齢化、風評被害による農産物価格の低下など、厳しい状況である。農地回復による農業復興と並行して、太陽光発電などでの活用を検討する必要がある。農地法などの制約もあるが、売電収入が農家の所得の安定化につながる手法の確立が望まれる。
 福島県の豊富な森林資源の活用も急務である。木質バイオマス発電やボイラー・ストーブでの熱利用は推進すべきものである。残念なことに県内の多くの森林には放射性セシウムが降下してしまっている。放射線量の測定、樹皮の除去、灰の保管や適正処分、排気中の粉塵除去など、余計な手間と設備が必要となっている。条件は悪いがこれらを克服し、森林環境の改善と林業の復興を果たしてほしい。
 地熱開発には観光面での悪影響が懸念される場合が多いが、既存の源泉を使い温泉宿に影響のない地熱発電が福島市土湯温泉で計画されている。土湯温泉の源泉は150℃程度の水蒸気であり、現在は湧水で温度調整して配湯している。高温蒸気を活かした地熱バイナリー発電や小水力発電などの再生可能エネルギーを新たな観光資源とするために、温泉組合とまちづくり協議会が会社を設立し、2014年発電開始を目指して発電事業に乗り出している。地元の知恵と資金で運転されたモデルケースとなることを期待している。
 再生可能エネルギー買い取り制度や各種の助成など、再生可能エネルギー事業を推進する環境は整っている。また、早期に着手したほうが有利な制度にもなっている。慎重になり過ぎず、できることをできる人から実施していくことが、強く望まれる。
 

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