話し合いの場に加わり、意見や議論の進行役を務めるファシリテーターの育成講座が3月23、24の両日、郡山市こども総合支援センターであった。市内周辺などから保育士や専門職の職員らが参加し、ワークショップを通した合意形成を学んだ。
　公益財団法人 国際障害者年記念ナイスハート基金が、子ども向けユニバーサルワークショップ・ファシリテーター育成講座の入門編として開いた。大阪開催に次いで2回目。
　今回の入門編は障がいのある子どもや文化、言葉、バックボーンが違う子どもらが集う場づくりに関心のある人が対象で、保育士、障がい者専門職、行政職の職員ら11人が参加した。講師は市民協働イベントを企画運営する中尾幸彦さんと、ダンスサークルを主宰する名古屋短大教授の寺田恭子さん。
　初日は、主に身体表現を用いたワークショップでのコミュニケーション、2日目は合意形成へのポイントなどについてプログラムがあった。ナイスハート基金事務局次長の石貝紀子さんは「日常生活の中でこうした機会は少ないが、まずいろいろな意見を出し合うことが第一。否定しないで、2つの意見を意識してやっていくことが大切」と説明した。
　開講に先立ち、ファシリテーターの鈴木実さんが講座の目的とワークショップのイロハを説明。寺田さんは専門のダンスやライブ・パフォーマンスの初歩的なレッスンを通し、参加体験型の学びを進行するファシリテーターの基本的な技術や役割などを指導した。
　2日目は初日の成果を踏まえて、中尾さんが合意形成へのポイント、発表と共有などに力点を置いてセッションを取りまとめた。
　育成講座は、独立行政法人・国立青少年教育振興機構の子どもゆめ基金の助成で開催。