東日本大震災の復興支援のため、タイの高校生と大学生が3月5日から11日まで天栄村を訪れ、被災地の現状を学んだほか、地元の人たちとの交流を深めた。
　プログラムに参加したのは、日系企業への就職や日本留学、日本に関する研究者などを目指しているタイの学生ら106人。
　一行は５日に本県入りし、翌６日は飯舘村の被災者から震災の体験談や復興への思いを聞き、未曾有の災害だった今回の震災について理解を深めた。
　7日は東京電力福島第一原発事故に伴う風評被害について説明を受け、風評被害を取り払うために役場と農家の取り組みを撮影したDVDを鑑賞した。
  参加者は村内の農産物直売所で購入した野菜を放射能測定機で実際に計測し、同地域の農作物が安全であることも確認した。
　今回のプログラムは、外務省の委託事業で日本国際協力センターが実施している「キズナ強化プロジェクト」の一環。
 　本県では天栄村ふるさと子ども夢学校推進協議会が実施主体となり受け入れている。
　プログラムの最終日には、学生らと地元の人たちとの交流会が開かれ、それぞれが母国の料理を調理して振る舞った。
　すしや地元の旅館で作られた料理が用意されほか、タイの学生からはトムヤムクン、グリーンカレー、ラープというひき肉のサラダなどが振る舞われた。
　互いに珍しい外国の料理に舌鼓を打ち、何度もおかわりをしながら楽しそうに交流を深めていた。